錆色のアーマ-黎明-

長きに渡る戦乱により、室町幕府が弱体化する中世は血で血を洗う混迷の戦国時代へと突入した。山海の秘境、紀ノ國。この深い森の奥に、八咫烏を旗印にした鉄砲集団がいた。傭兵稼業を生業とし、戦場を駆ける、その名は『雑賀衆』。雑賀衆の頭として名跡を受け継いだのは、異国から流れ着いた『孫一』だった。一方、欧州列強からの侵略の気配をいち早く察知し、日ノ本を守るために奔走する男、『三郎』。相まみえるはずのない二人の運命は、異国から襲来した侵略者の刃によって交錯する。戦国の世に集いし男たちの信念と正義を貫いた物語が、今、開幕する──!